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執筆者の写真グリット

地積測量図とは?不動産売買に欠かせない基本知識

更新日:9月28日

みなさん、こんにちは! グリットの草野です!


不動産を売買する際、特に土地の取引では、地積測量図(ちせきそくりょうず)が非常に重要です。

土地の面積や隣地との境界を明確にするこの図面は、売買時のトラブルを防ぐための必須アイテム。

不動産オーナーやこれから物件の購入・売却を考えている方にとって、地積測量図の基礎知識を知っておくことは大きなメリットになります。


この記事では、そんな地積測量図の取得方法や見方をわかりやすく説明し、あなたの不動産取引をスムーズに進めるお手伝いをします。




目次




1. 地積測量図とは?その定義と役割

 

地積測量図とは、一言で言えば、土地の面積とその隣地との境界を示す図面です。

日本の不動産登記制度において、不動産登記令第2条3項で「一筆の土地の地積に関する測量結果を明らかにする図面」と定義されています。

1960年に不動産登記法が改正され、土地台帳制度と登記制度が統合された際から、この図面は作成されるようになりました。

地積測量図は、以下のような場合に新たに作成されます。


  • 土地を分ける場合(土地分筆登記)

  • 登記簿の面積を訂正する場合(土地地積更正登記)

  • 新規の土地を登記する場合(土地表題登記)


特に、古く作成された地積測量図には誤差が含まれていることもあるため、作成時期によっては信頼性が低い場合もあります。

これらの理由から、地積測量図は不動産の売買や登記において欠かせない存在です。




2. 確定測量図・現況測量図・公図との違い

 

地積測量図に似た名称の図面に、確定測量図現況測量図、そして公図があります。

それぞれ、どのように違うのでしょうか?

混乱しやすいこれらの違いを、ここで整理しておきましょう。


  • 確定測量図

    隣接する土地の所有者全員の立ち会いのもとで、境界を確定させた図面です。

    このため、法的な効力があり、主に土地売買の際に使用されます。

    作成は土地家屋調査士に依頼します。


  • 現況測量図

    現状の境界(フェンスや堀など)を基に作成された図面です。

    隣地所有者の立ち会いや承認は不要で、家の建築や相続税の計算時などに使われます。


  • 公図

    土地の大まかな形状や位置を示した図面で、土地の境界や面積を特定するには不十分ですが、土地の位置を確認する際には役立ちます。


これらの図面と地積測量図の主な違いは、境界の確定方法や使用目的にあります。

確定測量図や公図が土地の位置や形状に重点を置くのに対して、地積測量図は特に面積や境界に関する情報を正確に示すことが目的です。




3. 地積測量図の必要性と利用される場面

 

地積測量図が必要になる場面は多く、不動産取引においてその重要性が際立ちます。

特に、次のような場面では地積測量図が欠かせません。


  • 土地の売買

    買い手も売り手も、取引する土地の面積や境界を正確に把握しておく必要があります。

    地積測量図がないと、境界に関するトラブルが後々発生する可能性があるため、土地売買では必須です。


  • 土地分割による分筆登記

    土地を分割する際には、新たな地積測量図を作成し、登記する必要があります。


  • 新たに土地を登記する場合(表題登記)

    新規に土地を取得した場合、その土地を登記するために、地積測量図が必要です。


特に古い地積測量図がある土地の場合、売買前に図面の内容が正確かどうかを確認することが推奨されます。

もし古い測量図の信頼性が低ければ、新たな測量を依頼しておくことで、スムーズな取引を進めることができます。




4. 地積測量図の取得方法とその手順

 

では、どうやって地積測量図を手に入れるのでしょうか?

実は、地積測量図の取得は非常に簡単です。次の方法で取得できます。


  • 法務局での申請

    最寄りの法務局の窓口で、土地1筆につき450円の手数料で地積測量図を申請できます

    窓口での手続きはシンプルで、所定の申請書を提出するだけです。


  • オンライン申請

    忙しい方や遠方の方には、インターネットを使ってオンライン申請が可能です。

    法務省の「登記情報提供サービス」から申請でき、手数料はインターネットバンキングで支払えます。


このように、地積測量図は誰でも簡単に取得できるため、土地を購入する前には必ず取得しておくと安心です。




5. 地積測量図の見方: 基本項目を解説

 

地積測量図は一見複雑そうに見えますが、押さえるべきポイントを理解すれば簡単に読み解けます。

ここでは、主な項目を説明します。


  • 地番・所在地

    土地の住所や地番が記載されている部分です。

    これで、測量図がどの土地のものかを確認できます。


  • 境界標の表示

    境界がどの地点で定められているかを示します。

    これにより、隣地との正確な境界を把握できます。


  • 測量の年月日

    測量がいつ行われたかの記録です。

    新しい測量ほど、正確性が高いとされています。


  • 縮尺

    図面の縮尺です。

    これにより、実際の面積や距離がどのように図面に反映されているかを把握できます。


  • 求積表

    土地の面積が記載されている表です。

    この表から、土地の正確な広さを確認できます。


  • 方位

    土地がどの方向に位置しているかを示します。

    北を基準にして、土地の向きがわかります。


これらの項目を確認すれば、地積測量図を通じて自分が購入する土地の面積や境界を正確に理解できるようになります。




6. 結論: 地積測量図を理解して不動産取引をスムーズに

 

地積測量図をしっかりと理解することで、土地の売買や登記をスムーズに進めることができます。

特に、不動産取引では境界や面積に関するトラブルが多いため、測量図を活用して正確な情報を持っておくことが重要です。

もし測量図の見方や取得方法に迷った場合は、専門の土地家屋調査士や不動産会社に相談することをおすすめします。

たとえば、株式会社グリットでは、豊富な知識と実績に基づき、不動産の売買や登記をサポートしています。

土地を売却したり新たに購入する予定がある方は、専門家のアドバイスを受けることで、安心して取引を進められるでしょう。


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