高気密高断熱住宅のメリット・デメリットと注意点:後悔しない家づくりのために
- グリット

- 5月2日
- 読了時間: 5分
こんにちは!
グリットの草野です!
近年、高気密高断熱住宅が注目を集めています。
冬は暖かく、夏は涼しい快適な環境を提供し、省エネ効果も高いことから、多くの人が興味を持っています。
しかし、「高気密高断熱だから安心」と思い込むのは危険です。
適切な施工や管理がなされていなければ、思わぬデメリットが発生することもあります。
この記事では、高気密高断熱住宅の基本的な仕組みやメリット・デメリット、施工会社を選ぶ際の注意点について詳しく解説します。
これから家を建てる方やリフォームを検討している方にとって、役立つ情報をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次
1. 高気密高断熱住宅の基本
・「高気密」とは?
高気密住宅とは、住宅の隙間を極力減らし、外気の影響を受けにくくした住宅のことを指します。
隙間が少ないため、室内の温度を一定に保ちやすく、省エネ効果も期待できます。
気密性の高さは「C値(相当隙間面積)」という指標で測られ、数値が小さいほど隙間が少なく、高気密であると判断されます。
・「高断熱」とは?
高断熱住宅とは、断熱材を用いることで、外気の温度変化を室内に伝えにくくした住宅を指します。
例えば、冬は暖房の熱を逃がさず、夏は外の暑さを室内に伝えにくくすることで、快適な環境を維持できます。
断熱性能は「UA値(外皮平均熱貫流率)」で評価され、数値が低いほど断熱性能が高いとされています。

UA値についての詳細は過去の記事をご覧ください。 ⇩⇩

・高気密と高断熱の違い
高気密住宅:隙間が少なく、外気の影響を受けにくい(C値で評価)。
高断熱住宅:断熱材で熱の移動を防ぎ、室温を保つ(UA値で評価)。
両者を組み合わせることで、快適で省エネな住宅が実現します。
2. 高気密高断熱住宅のメリット

① 省エネ効果と光熱費の削減
高気密高断熱住宅は、冷暖房の効率が高いため、エネルギー消費を抑えることができます。
例えば、冬は室内の暖かい空気を逃がさず、夏は外の暑さを遮断するため、冷暖房費を大幅に削減できます。

② 室内温度の安定と快適な住環境
気密性と断熱性が高いため、外気の影響を受けにくく、室内温度が一定に保たれやすいのが特徴です。そのため、冬でも足元が冷えにくく、夏も涼しく過ごせます。

③ 防音性能の向上
隙間が少なく、しっかりとした断熱材で覆われているため、外部の騒音が室内に入りにくくなります。特に、交通量の多いエリアや住宅密集地にお住まいの方にとって、大きなメリットとなります。

3. 高気密高断熱住宅のデメリットとリスク

① 換気不足による健康リスク
高気密な住宅は、空気の出入りが制限されるため、換気が不十分だと二酸化炭素の濃度が上がり、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、家具や建材から発生する化学物質(ホルムアルデヒドなど)が室内に滞留しやすくなるため、適切な換気システムが必要です。
② 乾燥しやすい室内環境
冬場に暖房を使用すると、室内の湿度が低下しやすく、乾燥しがちになります。
加湿器を使用するなど、適切な湿度管理が求められます。
③ 施工不良や劣化の可能性
どんなに高性能な断熱材や気密素材を使用していても、施工が不十分であれば効果を発揮できません。また、経年劣化により、気密性能が低下する可能性もあります。
施工会社の技術力や使用する材料をしっかりと確認することが重要です。
4. 施工会社選びの注意点

① 「高気密高断熱」と言われても鵜呑みにしない
「当社の住宅は高気密高断熱だから安心」と言われても、それが事実かどうかを確認する必要があります。具体的な数値(C値やUA値)を提示してもらい、実際に測定されているかを確認しましょう。
② 気密測定の実施を確認する
本当に高気密な住宅であるかどうかは、「気密測定(C値測定)」を行うことで確認できます。
全ての住宅で気密測定を行っているか、施工会社に確認しましょう。
③ 断熱性能のランクをチェックする
2025年4月から、建築基準法が改定され、断熱等級4以上の住宅でなければ建築が認められなくなります。
使用される断熱材の種類や性能を、建築確認申請書で確認することが重要です。
④ 換気システムの種類と性能を確認する
高気密住宅では、換気システムの性能が非常に重要になります。
主に「第一種換気」と「第三種換気」の2種類がありますが、それぞれの特徴を理解し、自分の住宅に適したシステムを選ぶことが必要です。
5. まとめ
高気密高断熱住宅は、快適で省エネな住環境を提供する一方で、適切な換気や施工管理を怠ると健康リスクや劣化の問題が発生する可能性があります。
住宅選びで後悔しないためには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。

これらの質問を施工会社に投げかけ、納得のいく回答を得られるかを確認しましょう。
しっかりと知識を身につけた上で、信頼できる施工会社を選ぶことが、後悔しない家づくりの第一歩です。
あなたの理想の住まいを実現するために、ぜひ本記事を参考にしてください。




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